あんな
たかく
2018年も従来通り、北海道&東日本パスが発売されます。
2018年からは、特急に乗れるオプション券が発売されます。このオプション券は、北東パスの価値を飛躍的に上げてくれるものです。
詳しい使い方などを解説します。
もくじ
前提:北東パスは特急に乗れない
北海道&東日本パス(北東パス)は、青春18きっぷとよく似ています。青春18きっぷは全国のJR共通のきっぷですが、北東パスはJR東日本とJR北海道のエリア限定のきっぷです。
もともと青春18きっぷでは東北地方や青函トンネルなどの旅行がしづらいという問題があり、これを解決してくれるきっぷとして、北東パスが発売されるようになりました。
そのため、青春18きっぷでは乗ることのできない、IGRいわて銀河鉄道や、青い森鉄道に乗ることができます。
また、青函トンネルは新幹線しか走っていないので、新青森~新函館北斗間は、別に特定特急券を買えば新幹線に乗ることができるようになっています。
ただし、その他の新幹線や特急列車には乗ることができません。青春18きっぷと同じように、特急券と乗車券が必要です。
特定特急券って何?自由席特急券との違いは? 北海道&東日本パスって何?18きっぷとはどう違うの?北海道線特急オプション券の価値
ところが、2018年から「北海道線特急オプション券」というものが発売されます。
これは、北東パス本体と組み合わせることによって、北海道内の特急や新幹線の自由席に乗り放題になるというものです。
値段は6,110円で、これ1枚で1日間有効となります。
6,110円追加で払うだけで、特急に乗り放題になるというのは大変破格です。
例えば、札幌~函館間などは、北海道に馴染みのない方にとって見れば隣町くらいの認識かもしれませんが、道のりで東京~名古屋間くらいの距離があります。
札幌~函館間をスーパー北斗号などの特急で移動するときには、乗車券と特急券を合わせると、8,910円もかかります。「えきねっとトクだ値」を使って一番安い場合でも6,590円です。
これが6,110円で済むのですから、かなりお得です。
初めてでも簡単にわかる!えきねっとトクだ値の要点北東パス本体の価格は考慮に入れなくていいの?
実際にこのオプション券を使うときには北東パスと併用する必要があります。そのため、上の計算では北東パスの値段(1日分1,619円)を計算に入れていないではないか、と思われるかもしれません。
ですが、1,619円という数字には意味がありません。
北東パスは青春18きっぷと違って、1日分をばらして使うことができません。余ったからといって他人に売ったり、他の人から余った分を譲り受けたりすることができません。
そのため、ひとたび北東パスを使うと決めたからには7日分の合計である11,330円は必ず払わなくてはいけないわけです。必ず払わなくてはいけないのであれば、損か得かを考えるときには考慮に入れる必要がありません。
そもそも、IGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道を全区間利用するのであれば、盛岡~青森間を往復するだけで11,330円の元は取れているのですから、北海道内は実質タダみたいなものです。
海峡を渡るときに使うと効果が高い
北東パスを使って旅行する場合は、津軽海峡を渡ることが多いと思います。
青函トンネルは北東パス単体で乗ることができず、新幹線の特定特急券を別に買わないといけません。
指定席特急券は北東パスと組み合わせて利用することができません。また、自由席はありません。
特定特急券って何?自由席特急券との違いは?
新青森~新函館北斗間の特定特急料金は4,000円です。これは絶対に支払う必要があるので、ここを通るときに特急オプション券を使えば、実質2,110円の追加で北海道内の特急乗り放題の恩恵を受けられます。
通常の乗り方だと、新青森~新函館北斗間で新幹線に乗り、新函館北斗~札幌間は普通列車で移動することになります。すると、青森~札幌間の移動で丸一日かかってしまいます。ところが、特急乗り放題の恩恵を受ければ、青森から、稚内、網走、根室など、北海道の先端までその日のうちにたどり着くことができます。
例えば、東京発で北海道に出かける場合を考えてみます。東京~青森間が16時間かかりますから、初日は青森に泊まることにすると効率が良いです。翌日は特急オプション券を使うことにして、青森を朝イチで出発すれば、北海道じゅうのどこでも、その日のうちにたどり着くことができます。
実質2,110円で丸一日分ワープできるということを考えれば、これ以上お得なきっぷは存在しないのではないかと思います。
たかく
オプション券を使うとこれが1日で済むので、実質的に丸1日節約できることになります。これが2,110円で買えるのでかなり安いです。
使えるのは北海道だけ
この特急オプション券が使えるのは、JR北海道管内だけです。
東北新幹線に乗れるわけではないので、注意してください。
どうしても東北新幹線に乗りたい場合は、別に乗車券と特急券を買う必要があります(オプション券を持ってない場合と同じ)。
そのため、北海道から東北新幹線方面に行く場合は、新青森で一旦改札を出て、別の列車に乗り換える必要があります。
利用日に制限がある
注意しなければいけない点として、お盆と年末年始には使えないということがあります。
北東パス本体は、夏休み、冬休みなどを対象としているので、お盆や年末年始にも、もちろん使うことができます。
ただし、この北海道線特急オプション券はこの中で利用できない日が設定されています。
北海道線特急オプション券が使えない日
(夏季)2022年8月1日~2022年8月19日
(冬季)2022年12月28日~2023年1月6日
つまり、利用できるのは
(春季)2022年3月1日~2022年4月22日
(夏季)2022年7月1日~7月31日、2022年8月20日~9月30日
(冬季)2022年12月10日~12月27日、2023年1月7日~1月10日
ということになります。
あんな
これはうっかりしそう。
ほいほい使うと割高になる
北海道線特急オプション券は大変オトクですが、注意しなければいけない点として、1日ごとの料金だということです。
1日利用するなら6,110円、2日利用するなら12,220円、3日利用するなら18,330円と、利用する日が増えると結構高くなってしまいます。
そのため、このオプション券を使うのはせいぜい2回までに抑えたいところです。
北東パス本体とオプション券2枚の合計で23,550円です。オプション券3枚の場合は合計29,660円です。
3日~4日以上にわたって特急を利用するのであれば、北海道フリーパスの利用を検討したほうがいいです。
北海道フリーパスは、JR北海道の特急が7日間乗り放題で27,430円です。ただし、北海道新幹線や、JR東日本線は一切使えません。
参考 北海道フリーパスJR北海道のおトクなきっぷあんな
北東パスは北海道までの往復がついているけど、道内の特急は別払い。
単純には比較できないのね。
たかく
2018年度限定ではなくなった
当初は2018年春限定という触れ込みで発売されましたが、どうやら今後は継続的に発売するようです。
あまりにお得なので、発売を取りやめやしないかと思っていましたが、杞憂だったようです。
気になった方はぜひこの機会に北東パスを使って北海道に行ってみてはいかがでしょうか。特に学生の休み期間中の旅行に最適です。1週間もかけて北海道を一周りしてみるという経験は何物にも変えられない価値となります。
参考 北海道&東日本パス北海道線特急オプション券おトクなきっぷ:JR東日本