あんな
たかく
山形新幹線に安く乗る方法として、「えきねっとトクだ値」というものと「週末パス」というものを利用する方法があります。
この2つはどちらを選べばお得なのでしょうか。
もくじ
トクだ値とは
トクだ値はJR東日本の新幹線などのきっぷをインターネット限定で割引価格で購入することができる商品です。
発売期日や区間に制限があります。基本的には片道乗車券と指定席特急券が1セットになっています。
「お先にトクだ値」は14日以上前に購入する必要がありますが、30%~35%引きになります。
通常のトクだ値は前日までに購入する必要があり、10~15%引きです。乗車当日の購入はできません。
参考 えきねっとトクだ値:えきねっと限定のおトクな割引きっぷえきねっと(JR東日本) 初めてでも簡単にわかる!えきねっとトクだ値の要点週末パスとは
週末パスは関東甲信越から南東北にかけてのJR東日本線や一部の他社線に使えるフリーきっぷです。指定された土日などの2日間に渡って、普通列車が乗り放題で、特急券を買い足せば新幹線に乗ることもできます。
有効開始前日までに購入しておく必要があります。値段は2日間有効で8,880円です。
山形新幹線は全線がエリアに入っています。
参考 週末パスおトクなきっぷ:JR東日本トクだ値と週末パスの併用はできない
まず前提として、トクだ値と週末パスを併用することはできない、ということをよく理解する必要があります。
週末パスは乗車券部分の効力しか持っていませんので、新幹線に乗るときはその都度、特急券を買う必要があります。この特急券も安く買いたいところですが、特急券単体を割引価格で買うことはできません。
トクだ値は乗車券と特急券がセットになって発売されていて切り離すことができません。
つまり、週末パスを使う場合はえきねっとトクだ値は使えず、えきねっとトクだ値を使う場合は週末パスを使うことはできないということです。
トクだ値しか選択できない状況
週末パスはその名の通り、週末しか使うことができません。ですので、乗車する日が月曜日から金曜日の間で、祝日でもない場合はトクだ値を使うしかありません。
そのほか、週末パスは年末年始、ゴールデンウィーク、お盆の時期は土日であっても使えません。
また、週末パスはその土日に有効のものを有効開始日前日、つまり金曜日までに買っておく必要があります。土曜日に利用するのであれば前日、日曜日に利用するのであれば前々日まで、ということになります。
週末パスしか選択できない状況
トクだ値は自由席を利用することができません。乗りたい列車のトクだ値発売分が満席になってしまったらトクだ値を利用することはできませんから、週末パスを利用するしかない状況もありえます。
どちらも選べる場合はどうするか
どちらかしか選ぶことができないのであれば悩む余地はありませんが、面倒なのはどちらも利用可能という場合です。どちらのほうがお得なのかは結構ややこしい問題です。
利用区間やトクだ値の種類によって有利不利がややこしいので、グラフを描きました。
週末パスは単純往復利用したときにかかる運賃・料金を2で割って片道あたりに換算しています。
このグラフを見ると、トクだ値30、トクだ値35を使えば常に一番安くなること、定価の指定席が常に最高額であることがわかりますが、その他は途中で交差しています。
トクだ値30、35を使えば一番お得なのはわかりますが、これは14日前までの購入が必要なので、難しい場合もあります。
トクだ値10、15利用の場合は、週末パスを利用したほうが安い場合と、トクだ値を利用したほうが安い場合があります。
同じような値段なら週末パスのほうがよい
買い方 | 指定席 | 自由席 | 特急券の発売期間 |
---|---|---|---|
定価 | 11,550円 | 10,640円 | 制約なし | トクだ値 | (トクだ値10)10,380円 (トクだ値15)9,800円 |
利用不可 | 乗車前日まで |
週末パス利用 | 9,940円※ | 9,030円※ | 制約なし |
お先にトクだ値 | (トクだ値30)8,070円 (トクだ値35)7,490円 |
利用不可 | 乗車13日前まで |
※往復利用時にかかる費用を2で割って、片道あたりに換算しています。
たとえば、東京~山形間利用の場合で、トクだ値30、35が売り切れている状況の場合、一番安いのは週末パスで自由席利用です。ですが、山形新幹線の自由席は結構混むことが多いですから、指定席に乗りたいということも多いです。
この場合はトクだ値15が一番安いということになりますが、週末パスで指定席利用でも大した金額の差はありません。トクだ値15は9,800円、週末パス利用指定席は9,940円で、差は140円しかありません。
何が何でも一番安い手段がいいと言うならトクだ値15を利用すれば良いと思いますが、リスクに見合った価値があるのか、というのはちょっと疑問です。
というのも、トクだ値は乗り遅れた場合に特急券部分が無効になってしまいますが、週末パス利用の場合は、乗り遅れても後続の自由席に乗ることができるからです。
トクだ値の場合は乗り遅れただけで4,590円も余計に払う必要が生じてしまうわけです。それに対する保険料と考えれば135円高かったとしてもさほど問題ではないと思います。
さらに言うと、週末パスはエリア内乗り放題のきっぷですので、東京都区内~山形駅以外の区間にはみ出して乗っても追加運賃がかかりません。
つまり、同じような値段なら週末パスのほうが自由度が高いので、週末パスを使うのをおすすめします。
まとめ
えきねっとトクだ値と週末パスはどちらも山形新幹線に安く乗れる手段で、似たような値段になりますが、利用できる条件が異なります。
14日以上前に購入するトクだ値30、35が利用できるのであれば、それが一番安い手段となります。
それが利用できないのであれば、区間によってトクだ値がお得な場合と、週末パスがお得な場合に分かれます。
週末パスで指定席に乗る場合と、トクだ値のねだんが大差ないのであれば、週末パスのほうが自由度が高いのでおすすめです。
汽車旅質問箱この記事は質問箱に頂いたリクエストを元に作成しました。