あんな
たかく
大阪~名古屋間を青春18きっぷで移動すると2時間40分かかります。この区間は青春18きっぷが日本一便利な区間と言っても過言ではありません。
ただ、混雑に巻き込まれることも多いので、事前に事情を確認しておいたほうが無難です。
もくじ
まずは基本的なデータ
具体的な時刻は各自で調べてください。
18きっぷが一番有用な距離
片道3時間近くも普通列車に乗るというのはどうか、と考える人もいるかも知れませんが、このくらいの距離が一番18きっぷの効率が高いです。
青春18きっぷ1日分の値段は2,410円です、これは普通運賃でいうと140~160kmの乗車に匹敵します。名古屋~大阪間は190.4kmですから、余裕でもとが取れる距離です。
片道でこの具合ですから、同じ日に往復利用すれば実質半額になり、かなりお得です。
青春18きっぷは、大阪~名古屋間を実用的に往復するためのきっぷと言っても過言ではありません。
片道 | 往復 | |
---|---|---|
青春18きっぷ | 2,410円 | 2,410円(日帰り) 4,820円(宿泊) |
普通運賃 | 3,410円 | 6,820円 |
学割運賃 | 2,720円 | 5,440円 |
新快速が便利すぎる
青春18きっぷでは快速列車にも乗ることができるので、長距離旅行をするならできるだけ快速列車を活用したいところです。
東海道本線は新快速などの快速列車が多い路線です。そのため、青春18きっぷでの旅行が大変便利で快適になっています。
大阪~名古屋間でいうと、大阪~米原間と大垣~名古屋間で新快速が利用できます。各駅停車しかないのは途中の一部区間のみです。
大阪の新快速は便利だが複雑
大阪~米原間は新快速が圧倒的に便利です。
早朝深夜のごく一部を除いて、常に新快速が最速列車となりますので、その他の列車にわざわざ乗る必要はありません。
大阪から名古屋方面に向かう場合は、乗る列車の行き先に注意が必要です。
乗換駅となる米原駅が終着となる列車はほとんどなく、「長浜」ゆきや「近江塩津」ゆき、もしくは「敦賀」ゆきに乗ることになります。「敦賀」ゆきには湖西線経由と琵琶湖線経由の2種類があり、このうち琵琶湖線経由のものしか米原駅を通りませんので注意が必要です。
実際に乗るときは「米原方面」の表示をきちんと確かめて乗るようにしてください。
また、車内に貼ってある路線図では米原の位置がわかりにくいので注意してください。以下で車内に貼ってあるものと同じ路線図が見れます。
参考 JR京都線・JR神戸線・湖西線・JR宝塚線路線図:JRおでかけネット逆に、米原から発車する下り新快速は必ず京都・大阪方面に向かうので安心です。
たかく
名古屋の新快速はわかりやすい
大垣~名古屋間では、快速列車が充実しています。
名古屋は大阪とは事情がすこし違っていて、快速と新快速の差がほぼありません。
特に、大垣~名古屋間に関しては、快速、新快速、特別快速の3つは全く同じ停車駅です。
そのため、先に発車する列車にとりあえず乗ってしまえば構わないということになります。
また、朝と夕方には、新快速などが米原駅まで直通してくるので、乗り換えが減ります。
ちなみに、大垣~名古屋間では普通列車の追い抜きが基本的にありません。
とはいえ、普通列車はほとんど岐阜で折り返してしまい、大垣までは来ないので、基本的に乗る列車は快速系統になります。
たかく
関ヶ原越えは普通列車のみ
米原~大垣間では、各駅に停まる普通列車しかありません。
この区間ばっかりは諦めて普通列車を利用するしかありません。
朝と夕方には名古屋方面から新快速などが乗り入れますが、この区間ではすべて各駅に止まります。
混雑に注意
東海道本線はどの区間もそれなりの本数が走っているので、青春18きっぷ初心者でも乗りやすい路線です。
ただし、そのぶん利用客も多いので、混雑はある程度覚悟しなければなりません。
大阪も名古屋も途中駅なので、座れる保証はありません。そのため、安易に座れる前提で考えないほうがよいです。
また、18きっぷのシーズンになると、米原~大垣間のローカル区間に大勢の乗客が集中し、大変な混雑になることもあります。
大阪→名古屋の場合
大阪
大阪から新快速に座るのは難しいです。何本待っても大阪始発の列車は来ませんから、覚悟して乗ってしまうしかありません。
余計に時間がかかってもよいのであれば、快速に乗ってしまうという手もあります。その場合、米原から先の列車が1本遅れるので、全体の到着時間が30分遅れます。
米原
米原からはすべて始発ですので、座るのは一見容易に思えるかもしれません。ただ、新快速から大垣方面の列車に乗り換える人は大勢いる上、必ず階段を使った乗り換えになり、通路が渋滞します。そのため、米原駅の構造を熟知していないと出遅れます。
新快速は12両ですが、大垣方面の列車は4両か6両です。思った以上に詰め込まれることになりますので、油断できません。
ただこれはちょっとした裏技があります。ほとんどの人は新快速で米原まで来るので、これより先に米原についていればよいのです。そのために、あえて快速に乗ってくるという手が使えます。ただし、上記で説明したように、全体の行程が30分余計にかかります。米原駅で30分待っても同じ効果が得られます。
大垣
大垣から名古屋方面の列車は座れないということはないでしょう。
名古屋→大阪の場合
名古屋
名古屋から新快速などに座るのは難しいかもしれません。ただ、18分先の岐阜まで我慢すれば座れる事が多いです。
大垣
大垣から米原方面の列車は激しく混雑することがあります。大垣駅では階段を使用した乗り換えになることがほとんどで、通路が大混雑します。そのため、大垣駅の構造を熟知していないと出遅れます。
大垣まで1本前の列車に乗ってきて、事前にならんでいれば簡単に座れます。この場合、出発を15分早める必要があります。
米原
米原から大阪方面の新快速は始発列車ではありませんが、米原で空の車両を連結するので簡単に座れます。ほとんどの場合、同じホームの向かい側の乗り換えになるので楽です。
←播州赤穂・姫路 | 長浜・敦賀→ | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
┌ | 米原から連結 | ┐ | ┌ | 北陸線から直通 | ┐ | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
転換 クロス |
転換 クロス |
転換 クロス |
転換 クロス |
転換 クロス |
転換 クロス |
転換 クロス |
転換 クロス |
転換 クロス |
転換 クロス |
転換 クロス |
転換 クロス |
? | ? |
8号車と9号車の間は、車内での通り抜けができません。
?=トイレ
前よりの8両が、米原から連結する車両です。
【傾向と対策】東京~大阪間の東海道本線を18きっぷで旅行するときの難所車両
大阪~名古屋間は全区間転換クロスシート車両で旅行することができます。
米原を境に、西側がJR西日本、東側がJR東海となっていて、使われる車両も異なりますが、設備面で大きな差はありません。
この区間は青春18きっぷで乗れる列車としては、全国屈指の快適性を誇ります。
大阪~米原間
223系と225系という車両が使われています。
この2つは製造時期の違いが主で、接客設備に違いはさほどありません。
この区間の列車は全部の車両が転換クロスシートです。
ラッシュ時の一部を除いて、ほぼ全ての新快速が12両編成で運転されます。
日中はドア付近にある補助席が使えるので、座りやすいです。
また、快速を利用する場合は、221系という車両もあります。この車両はもともと新快速で使われていたもので、全車転換クロスシートです。
米原~名古屋間
快速系統には313系、普通列車には313系と311系という車両が使われています。
この区間の列車は全部の車両が転換クロスシートです。
313系はJR東海の標準車両で、いろいろな形態のものがありますが、名古屋地区では車内が転換クロスシートのものが使われています。
快速系統は6両か8両、普通列車は4両が多いです。 米原~大垣間の区間列車は4両と6両が半々くらいです。
JR西日本の車両と違って、ドア付近の補助席がありません。
迂回ルートがいくつかある
大阪~名古屋間では、東海道本線の他にもいくつか迂回路線があります。
実は、東海道本線は最短経路ではありません。ただ、経路の長さと所要時間が一致しないのが、この区間の面白いところです。
経路 | 営業キロ | 所要時間 |
---|---|---|
環状線・学研都市線・関西本線経由 | 175.9km 1位 | 約4時間 |
東海道本線・草津線・関西本線経由 | 181.6km 2位 | 約3時間40分 2位 |
環状線・関西本線経由 | 182.1km | 約3時間50分 |
東海道本線経由 | 190.4km | 約2時間40分 1位 |
意外も意外、学研都市線を通るのが最短経路となります。ですが、このルートは恐ろしく時間がかかるので、実用目的で使う人はいないでしょう。
たかく
草津線経由や関西本線全区間を通るルートはまあまあ実用に堪えると思います。東海道本線経由のルートに飽きた人は、たまにはこちらを通ってみるのも面白いと思います。
関西本線の亀山~加茂間は非電化で、日中は1両編成の列車が1時間に1本走る区間となっています。
関西線経由であれば、奈良に寄り道ができます。
代替手段
大阪~名古屋間はいろいろな交通手段が利用できます。
最速は新幹線ですが、リーズナブルに移動するなら近鉄の一般列車がおすすめです。
所要時間 | 運賃・料金 | 大阪側 ターミナル |
|
---|---|---|---|
?青春18きっぷ | 約2時間40分~ | 2,410円 | 大阪など |
?JR東海道本線 (定価) |
3,410円(一般) 2,720円(学割) |
||
?新幹線のぞみ号 | 約50分 1位 (乗換なし) |
6,680円(指定席) 5,940円(自由席) 5,250円(自由席・学割) |
新大阪 |
?新幹線ひかり号 ?新幹線こだま号 |
約50分~ 1時間10分 2位 (乗換なし) |
6,470円(指定席) 5,940円(自由席) 5,250円(自由席・学割) 4,280円(EXこだまファミリー早得) |
新大阪 |
?近鉄特急 | 約2時間10分 (乗換なし) |
4,340円(一般) 3,860円(学割) |
大阪難波 |
?近鉄一般列車 (急行など) |
約3時間30分 | 2,410円(一般) 1,930円(学割) 2位 |
大阪上本町 |
?高速バス | 約3時間前後 (乗換なし) |
約1,500円~ 1位 | 各地 |
新幹線
新幹線を使うと1時間前後で到着します。その分料金も高いので悩ましいところです。
インターネットで購入する「EXこだまファミリー早得」というものを利用すると、こだま号指定席が4,280円で利用できます。利用人数が2人以上から発売され、乗車日の3日前までにインターネットで購入する必要があります。
「EXこだまファミリー早得」の詳細は以下のページで確認してください。
参考 商品一覧スマートEX近鉄特急
快適性とリーズナブルさを両立するなら近鉄がおすすめです。
近鉄の特急は全車指定席で名古屋~大阪難波間を運転しています。
新幹線の2倍の時間がかかりますが、料金は2,000円近く安くなります。
ですが、18きっぷの2倍以上の費用がかかるのは確かです。
近鉄一般列車
青春18きっぷの代替手段としては、近鉄の一般列車を利用するのがおすすめです。
大阪難波~近鉄名古屋間の普通運賃は片道2,410円で、青春18きっぷ1日分と同額です。
また、金土日、土日月の利用であれば、「近鉄週末フリーパス」というものが利用できます。このきっぷを使うと、4,200円で近鉄全線が3日間乗り放題になります。これは青春18きっぷ2日分よりも620円安いです。
近鉄週末フリーパスは青春18きっぷと違って通年利用できます。
ただし、利用開始前日までに購入する必要があるので注意が必要です。
片道 | 往復 | |
---|---|---|
青春18きっぷ | 2,410円 | 2,410円(日帰り) 4,820円(宿泊) |
近鉄週末フリーパス | (普通運賃2,410円) | 4,200円(日帰り) 4,200円(2泊以内) |
高速バス
所要時間3時間前後で、運賃は1,500円程度からあります。
バスであれば期日に縛られることなく、安く旅行ができます。ただし、繁忙期は値段が跳ね上がりますので注意が必要です。
また、夜行便があるというところもポイントです。