旅行に出かけるときは、たいてい旅先でしたいことがあって出かけます。その目的を達成するために出かけるわけですから、旅先では出来る限り計画にのっとった行動を取ろうと計画します。
でも、その目的だけにとらわれていて良いのでしょうか?
有田での事例
私は駅を見て回るのが好きですから、全国の駅を降りて回っています。そんな中、佐世保線の駅巡りをしていたときのこと。佐世保線の途中に有田という、焼き物で有名な町があります。
ちょうど上有田駅で時間がありましたので、有田駅までの間を歩く計画を立てていました。焼き物になど興味はなく、早歩きで通り過ぎる予定でした。ところが、実際歩いてみると道の両脇に焼き物屋さんがこれでもかと言うほど軒を連ねていて、圧巻です。もっとゆっくりこの雰囲気を味わってみたいと思い、乗る予定だった列車を1本遅らせました。そのおかげでこのあと予定していた駅1駅に降りられなくなるにも関わらず、です。
寄り道のほうが大事だと思った理由
駅を見るのを目的にわざわざ出かけてきたので、その目的が達成されれば良いと考えて、それ以外の行動はしなくても良いはずです。でも私は本来の予定を中止してでも寄り道をすることがあります。寄り道こそが旅の醍醐味だと考えるからです。
私は焼き物には興味がありません。だから、有田に焼き物を見に出かける、などという行動はしません。でも、現地で焼き物屋さんが並んでいるのを見て、心が動かされたのです。
降りたいと思っていた別の駅は、またいつでも出かけてこようと思うでしょう。でも、焼き物の町の方は今見ておかなければそのまま忘れてしまい、わざわざそれ目当てで出かけてくる、などということはないでしょう。だから、今ここで寄り道をすべきなのです。
気ままに寄り道を楽しもう
旅行というのは自分を変えるために行うものです。いざ旅の人となれば、道中変化の連続です。旅行に出かける前の自分の指図に従う必要など、もはやないと言ってもいいのです。
寄り道こそが旅の醍醐味、思う存分寄り道を楽しみましょう。