あんな
たかく
大きなところでは、指定席連結の普通・快速列車の使用車両がわかるようになったのがわかりやすいです。
その他、中央本線の乗り継ぎ時刻がきちんと分かるようになったのが大きいです。
もくじ
中央本線のミッシングリンクが解消
電車特定区間は省略が行われる
JTB時刻表のような大型時刻表は、JRのすべての駅、すべての列車が載っている、というのが大きなポイントですが、例外があります。
それは、東京や大阪などの大都市近郊の、頻繁に電車が来る路線では省略が行われているということです。
そもそも時刻表というのは、主に長距離を旅行するときに、列車の本数がそこまで頻繁でないから、時刻を調べる必要があって見るものです。そのため、山手線のような高頻度で運転され、かつほとんどが短距離移動に使われる路線は、事細かに載っている必要はありません。
そのため、山手線のような路線では早朝深夜の数本のみが掲載され、その他の時間帯は運転間隔の表示にとどめてあります。
東海道本線のような中距離電車が走る路線では、たとえ列車が頻繁であっても、長距離の旅行に使うので、すべての列車が載っています。それに対して、並行して走る京浜東北線は、長距離の旅行には使い勝手が悪いので、省略されています。
このように、一部の路線の列車が掲載されていなくても、ほぼ問題ないようになっています。
参考 東京・大阪の電車特定区間の普通運賃表きっぷのルール:JRおでかけネット中央線は中距離電車がない
ただし、中央本線については例外中の例外で、長距離旅行に必要な快速電車の掲載が不十分でした。
東京~高尾間については、東京近郊で唯一、中距離電車が都心に乗り入れない区間です。このため、都内から中央線方面に行くには、高尾までの電車は、余裕を見て勘で乗るか、アプリで別途調べる必要がありました。
これが、2018年12月号からは、解消されました。
つまり、東京~高尾間の電車のうち、高尾以西の列車に接続するものがすべて掲載されるようになりました。
これで、安心して時刻表だけを携えて中央線に乗れるようになります。
遠回りだけど実用できる!東京~長野間を18きっぷで電車特定区間の大規模な整理
ただ、これと同時に、他の電車区間については、大規模な整理が行われました。
東京、大阪地区にかかわらず、ほとんどの路線で初電と終電のみの掲載に縮小しています。
特に、土休日ダイヤをすべて省略する路線が大半になりました。
電車特定区間の掲載は、東京地区で27ページから20ページに、大阪地区で14ページから9ページに削減されました。
東京地区
本文中の中央本線の下の部分は、中央線快速などの掲載になり、以前そこに掲載されていた路線が巻末に送られました。
相模線は「電車特定区間」でもないのに一部が省略されることになりました。
直通運転を行っている、川越線と八高線が全く別のページに掲載されるようになったのも意外です。
路線 | 変更前 | → | 変更後 | 変更概要 | |
---|---|---|---|---|---|
川越線 (川越~高麗川間) |
平日 | 全駅・全列車 | → | 全駅・全列車 | 変更なし※1 |
土休日 | 全駅・全列車 | → | 全駅・全列車 | 変更なし※1 | |
横浜線 | 平日 | 主要駅・全列車 | → | 主要駅・全列車 (一部列車省略) |
一部列車カット |
土休日 | 主要駅・全列車 | → | 省略 | 全部カット | |
相模線 | 平日 | 全駅・全列車 | → | 全駅・全列車 | 変更なし |
土休日 | 全駅・全列車 | → | 主要駅・全列車 | 一部駅カット | |
青梅線・五日市線 ホリデー快速 |
平日 | 運転なし | → | 運転なし | 変更なし |
土休日 | 全駅・全列車 | → | 全駅・全列車 | 変更なし | |
武蔵野線 むさしの号 しもうさ号 |
平日 | 全駅・全列車 | → | 全駅・全列車 | 変更なし※2 |
土休日 | 全駅・全列車 | → | 全駅・全列車 | 変更なし※2 |
※1 埼京線と同じ欄に移動
※2 特集ページから巻末へ移動
中央線の快速は、高尾以西に接続するもの以外はバッサリ切られています。
また、京葉線の大幅カットが意外なところです。
路線 | 変更前 | → | 変更後 | 変更概要 | |
---|---|---|---|---|---|
埼京線 | 平日 | 主要駅・全列車 | → | 主要駅 川越線直通列車のみ |
川越線直通 以外をカット |
土休日 | 主要駅・全列車 | → | 主要駅 川越線直通列車のみ |
川越線直通 以外をカット |
|
川越線 (大宮~川越間) |
平日 | 全駅・全列車 | → | 全駅・全列車 | 変更なし |
土休日 | 全駅・全列車 | → | 全駅・全列車 | 変更なし | |
京浜東北線 根岸線 |
平日 | 初電・終電のみ | → | 初電・終電のみ | 掲載数半減 |
土休日 | 省略 | → | 省略 | 変更なし | |
総武線 各駅停車 |
平日 | 初電・終電のみ | → | 初電・終電のみ | 掲載数半減※3 |
土休日 | 省略 | → | 省略 | 変更なし | |
中央線 各駅停車 |
平日 | 初電・終電のみ | → | 初電・終電のみ | 掲載数半減※3 |
土休日 | 省略 | → | 省略 | 変更なし | |
中央線 快速 |
平日 | 初電・終電のみ | → | 初電・終電のみ | 掲載数半減 |
土休日 | 初電・終電のみ | → | 省略 | 全部カット | |
中央線 特快など |
平日 | 全駅・全列車 | → | 初電・終電のみ | 大幅カット |
土休日 | 全駅・全列車 (一部列車省略) |
→ | 省略 | 全部カット | |
武蔵野線 | 平日 | 主要駅・全列車 (一部列車省略) |
→ | 主要駅・全列車 (一部列車省略) |
変更なし |
土休日 | 主要駅・全列車 | → | 省略 | 全部カット | |
京葉線 | 平日 | 主要駅・全列車 (一部列車省略) |
→ | 初電・終電のみ | 大幅カット※4 |
土休日 | 主要駅・全列車 (一部列車省略) |
→ | 省略 | 全部カット※4 | |
常磐線 各駅停車 |
平日 | 初電・終電のみ | → | 初電・終電のみ | 変更なし |
土休日 | 初電・終電のみ | → | 省略 | 全部カット |
※3 従来は総武線と中央線が同じ欄に掲載されていたが、それぞれ分離
※4 内房線・外房線直通列車は、従前どおり内房線・外房線のページに記載
路線 | 掲載内容 | |
---|---|---|
山手線 | 平日 | 初電・終電のみ |
土休日 | 省略 | |
南武線 | 平日 | 初電・終電のみ |
土休日 | 省略 | |
青梅線 五日市線 |
平日 | 主要駅・全列車 |
土休日 | 主要駅・全列車 | |
鶴見線 | 平日 | 主要駅・全列車 |
土休日 | 省略 | |
常磐線 快速 |
平日 | 全駅・全列車 |
土休日 | 全駅・全列車 |
大阪地区
大阪地区はもともと快速などの掲載が豊富で、その点については変更がありません。
ページ数が減った割には、ほとんど利便性は変わらないと思います。
路線 | 変更前 | → | 変更後 | 変更概要 | |
---|---|---|---|---|---|
JR京都線 JR神戸線 普通電車※5 (東海道山陽線) |
平日 | 初電・終電のみ | → | 初電・終電のみ | 掲載数半減 |
土休日 | 省略 | → | 省略 | 変更なし | |
大阪環状線 ※6 |
平日 | 初電・終電のみ | → | 初電・終電のみ | 掲載数半減 |
土休日 | 省略 | → | 省略 | 変更なし | |
JRゆめ咲線 (桜島線) |
平日 | 全駅・全列車 | → | 全駅・全列車 | 変更なし |
土休日 | 全駅・全列車 | → | 省略 | 全部カット | |
大和路線 普通電車※5 (関西線) |
平日 | 全駅・全列車 (一部列車省略) |
→ | 全駅・全列車 (日中省略) |
大幅カット |
土休日 | 省略 | → | 省略 | 変更なし | |
阪和線 普通電車※5 |
平日 | 全駅・全列車 (日中省略) |
→ | 初電・終電のみ | 大幅カット |
土休日 | 省略 | → | 省略 | 変更なし | |
学研都市線 (片町線) JR東西線 |
平日 | 主要駅・全列車 | → | 主要駅・全列車 | 変更なし |
土休日 | 主要駅・全列車 | → | 省略 | 全部カット |
※5 快速電車は本文ページに全駅全列車掲載
※6 大阪~西九条~天王寺間の快速電車は、本文ページに全駅全列車掲載
路線 | 掲載内容 | |
---|---|---|
阪和線 東羽衣支線 |
平日 | 全駅・全列車 |
土休日 | ||
おおさか東線 | 平日 | 全駅・全列車 |
土休日 | 全駅・全列車 |
ピンクのページがピンクでなくなった
巻末にJR線の営業案内が乗っているページがありますが、このページの紙の色がピンク色から本文と同じ白色に変更されました。
ページの色は本来何色でも良いはずですが、JR線の営業案内の載っているページのことを「ピンクのページ」と呼んでいる方も多いのではないでしょうか。ページの色がピンクではなくなっても、「ピンクのページ」と呼び続ける人がいるのではないかと思います。そうすると、ピンクでもないのに「ピンクのページ」ということになるかもしれません。
あんな
それと、「お得なきっぷ」は巻頭の黄色いページに移動しました。
まとめ
- 中央本線、東京~高尾間の乗り継ぎ列車が全てわかるようになった。
- 電車特定区間は省略が増えた。
- 営業案内のページの色がピンクから無色になった。
- お得なきっぷが巻頭の特集ページに移動した。
全体のページ数が減って持ち歩きやすくなったと思います。
これからもJTB時刻表と小さな時刻表を使い続けようと思います。
参考
もっと「使える」時刻表へ!『JTB時刻表』12月号は「超リニューアル号」!株式会社JTBのプレスリリース|PR TIMES
「JTB小さな時刻表」は「JTB時刻表」の縮刷版で、本文内容は全く同じです。