あんな
どこが変わったのかな?
たかく
2017年11月号からJTB時刻表の路線図(索引地図)が大幅リニューアルしました。
新しく書き直すのは50年ぶりだといいます。どこがどのように変わったのかを詳しく見ていきたいと思います。
もくじ
私鉄や路面電車が全駅掲載
JTB時刻表の本文はJR線がメインの内容です。それに合わせて、路線図もJR線が一番強調されています。
リニューアル前は、全駅掲載されているのはJR線と一部の第三セクター鉄道などに限られていました。ところが、今回のリニューアルで全ての鉄道が全駅掲載になりました。市販の時刻表でここまで詳しい内容の路線図が載っているのはJTB時刻表が初めての快挙です。
以前にも大都市近郊の拡大図では私鉄も全駅掲載されていました。ところが、拡大図に含まれていない地方私鉄はことごとく省略されていました。路面電車については、ほとんどが拡大図のない地方にありますから、詳細を知ることができませんでした。

路面電車の路線図のページ
文字が見やすくなった
文字が近代的なユニバーサルフォントになり、かなり読みやすくなっています。駅の規模に合わせて文字の大きさが違うので、主な駅を探しやすくなっています。
新幹線停車駅が一番大きく、市の代表駅も大きめに書いてあります。
観光地・温泉地がわかりやすくなった
以前は「周遊おすすめ地」という名前で、薄い緑の網掛けがしてありました。観光地の名称などは枠外に表示されていてわかりにくかったです。
リニューアル後は地図上に直接名称が記されています。地図を見ているだけで旅行に行きたくなってしまう効能があります。
このあたりはさすが旅行会社の編集だと思います。
特急運転系統図に私鉄有料特急が掲載
特急運転系統図も大幅にリニューアルしました。それにともない、私鉄有料特急も表示されるようになりました。
とはいえ、JRに比べれば簡略化した表記です。例えば東武鉄道は日光線系統と伊勢崎線、野田線系統の3種類の線にしか分けられていません。名古屋鉄道や近畿日本鉄道も複雑な運転系統になっていますが、かなり簡略化されています。
日本列島のねじ曲がり方が激しくなった
これは賛否が分かれるかもしれません。鉄道路線図は実際の地形よりも歪んで書かれることが多いので、仕方がありませんが、今回のリニューアルによってねじ曲がり方が激しくなりました。
これは全駅を正確に書くために必要な面もあるかもしれません。
なかでも北海道の歪み方が特にひどく、渡島半島の途中で90度折れ曲がる形になりました。これは北海道新幹線の方向を東北地方と合わせるために、わざと折り曲げたように思います。

北海道のページ
九州や四国の形も結構歪みが大きくなっています。
より正確な地形を知りたいときは他の地図を見たほうがいいと思います。
以下の記事で、いろいろな路線図や地図などを紹介しています。
18きっぷ旅行に役立つ鉄道路線図、地図まとめ
新幹線や特急の時刻表がモノクロに
本文の在来線のページは元からモノクロでしたが、それに合わせて新幹線や特急列車のページもモノクロに変わりました。
これについては見やすくなったのか見にくくなったのかよくわかりません。
以前はのぞみ号は青文字で、ひかり号は黒文字で表示されていましたが、今回から両方とも黒文字で表示されています。両方とも黒文字の太字で書かれているので、全く同じに見えます。
こういうものは変化した直後は違和感が邪魔して正当な評価ができないものです。慣れればわかりやすいのかもしれません。
個人的好みでは、JR時刻表の在来線のページのように赤黒2色刷りは見にくいと感じますので、新幹線のページも白黒に慣れればそっちのほうがいいと思うかもしれません。

2017年11月号より
追記 ひかり号がわかりやすくなった
2018年3月号で確認したところ、ひかり号が細字で印刷されるようになっていました。これで、のぞみ、ひかり、こだまの3種類がはっきり識別できるようになりました。
まとめ
路線図に私鉄や路面電車が全駅表示されるようになったのは画期的です。ただ、本文の時刻表については今まで通り省略掲載なのは変わりません。
全体的には良くなったと思います。JTB時刻表はいろいろ工夫をしていて好感が持てます。これからもさらに改善が進むと思いますから応援して見守っていきたいと思います。
あんな
以下は時刻表編集部へのインタビュー記事です。地図を新しくする上で気をつけた点や苦労話などが紹介されています。
参考 JTB時刻表「地図」大リニューアルの舞台裏東洋経済オンラインあわせて読みたい

