あんな
たかく
どう変わったのか、便利になったのか不便になったのかを詳しく見ていきたいと思います。
もくじ
乗り換えが必ず1回増えます
在来線の東北本線を使って東京~仙台間を旅行する場合は何回か乗り換えが必要です。
多くの場合、宇都宮、黒磯、郡山、福島で乗り換えになります。これらの駅でも乗り換えずに済むパターンもありますが、黒磯駅だけは必ず乗り換えとなります。
2017年10月14日からは、このほかに、新白河駅でも必ず乗り換えになります。
つまり、東京~仙台間を旅行する場合は、宇都宮、黒磯、新白河、郡山、福島の5駅で乗り換えることになります。この駅の並びを見ると、新幹線「やまびこ」の停車駅を思い出しますね。
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新白河の乗り換えは便利
乗り換えというと、通常は階段でのホーム移動を覚悟しなければなりません。しかし、新白河駅での乗り換えは、基本的に同一ホーム上での乗り換えです。
ただし、同じホームの前と後ろに止まりますから、ホームをそれなりの距離歩いて乗り換える必要があります。
また、乗り継ぎ時間も極力少なくなるように考慮されています。多くの場合3~5分程度の乗り換え時間となっています。一方で、日中のごく一部に30分以上待つパターンもあります。
新白河で待たされるパターンに当たってしまっても、新白河は新幹線停車駅です。駅構内には飲食店もあります。黒磯で長時間待たされるよりかは、よっぽどましだと思います。
待ち時間には白河ラーメンでも食べてゆっくり過ごしましょう。
たかく
新白河で10分以上停車していた列車もありました。
黒磯~新白河間の減便で新たな難所が登場?
もう一つ重大な変更点として、黒磯~新白河間の列車の本数が減らされたというものがあります。
それまで1日あたり19往復だったものが2往復減って17往復になりました。
減らされるのは日中時間帯の列車で、今までは1時間に1本は必ずあったのですが、2017年10月14日からは1時間以上列車がないところがあります。
ダイヤ改正前後の黒磯駅の時刻表をお見せします。
詳しい時刻は市販の時刻表を参照してください。
日中時間帯は地元の利用客が少ないので、減便も仕方ないと思います。
しかし、東京~仙台間などの長距離を移動する青春18きっぷ利用者からしたら、ちょうどこの区間を通りかかる時間帯です。なので、普段愛用していた列車が消えてしまったという人もいるかもしれません。
黒磯駅8時台の列車は首都圏の多くの地域の人にとって、実質上の下り始発列車となっていますから、この列車がなくなってしまって不便に思っている人が多いと思います。
難所になったのかどうか
それでは新たにここが難所になったといえるでしょうか。
確かに日中には2時間近く列車がない時間帯もありますから、運悪くそこにあたってしまえば難所といえるかもしれません。ところが、私はいままでこの区間を難所だと思っていませんでした。たった2往復列車が減っただけで、難所でなかったものが難所と化したと言ってしまうと、ものすごく悪く変化してしまったかのような印象を与えてしまいます。
東北本線のなかで一番本数が少ないのは、依然として小牛田~一ノ関間の15往復であることには変わりがありません。
運悪く利用していた列車が無くなってしまった人にとってみれば、難所になったと言うことになるかもしれませんが、私の意見としては、たった2往復なくなっただけですよ、ということにしておきます。
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黒磯~新白河間の車両が良くなる
減便という悪いニュースがあれば、いいニュースもあります。黒磯~新白河間の列車は、必ずボックスシートがある車両になりました。
また、時刻表を見ればどの車両で来るのかがわかるようになりました。
市販の時刻表には「列車番号」というものが表示されています。これはたとえば「やまびこ41号」であれば「41B」というように、何時何分にどこ駅を発車する列車は何番というように振られているものです。
基本的には、使用車両に関わることが書いてある記号ではないのですが、在来線の動力方式だけは区別が付くようになっています。
「4121M」のように最後がMで終わっているものは電気で動く電車、「4133D」のように最後がDで終わっているのは軽油で動くディーゼルカーです。ディーゼルカーのことは専門的には気動車と呼びます。
2017年10月まで、黒磯以北の東北本線ではすべての列車が電車でした。この区間を走る電車は「701系」と「E721系」という2種類があります。前者はオールロングシートで、後者はボックスシートを備えたセミクロスシートです。どの列車にどっちの車両が来るか、というのは事前に決まっているため、ギャンブル性は本来ないのですが、乗客向けの案内にそのことが書いていないので、実質的にはどっちが来るのか事前に予測することができませんでした。
2017年10月14日からは、電車は「E531系」、気動車は「キハ110系」と、それぞれ1種類ずつしかありませんから、この記号を見ればどの車両が来るのか予測できるようになりました。
ただし、この情報は駅張りの時刻表や、乗換案内アプリには表示されないと思います。こういった情報を仕入れるためにも、紙の時刻表を持っておきたいですね。
上に掲載した時刻表では、使用車両について表示しました。
何で紙の時刻表を買う必要があるの?
E531系
黒磯~新白河間で、列車番号がMで終わっているものに使用されます。
E531系は常磐線でも使われている車両です。黒磯~新白河間では5両編成で運転されます。このうち、東京寄りの3両にボックスシートがあります。
いままではこの区間を走る列車は長くても4両程度でしたが、5両編成となるので混雑が緩和されます。
キハ110系
黒磯~新白河間で、列車番号がDで終わっているものに使用されます。
東日本各地の非電化路線で使用されている車両です。青春18きっぷでJR東日本のローカル線に乗りに行くと結構おなじみの存在です。
この車両は全部の車両にボックスシートがあります。黒磯~新白河間では基本的に2両編成で運用されます。
青春18きっぷ期間にはかなり混雑する列車が出る可能性があります。
新白河~郡山間の混雑緩和に期待
公式発表はされていませんが、新白河~郡山間では混雑が若干緩和されるかもしれません。今回の措置で車両が多少余るはずなので、新白河~郡山間で2両の列車が4両に変更されるものがあるかもしれません。
郡山周辺では日中でもそれなりに混み合う列車がありますので、ぜひ増結してもらいたいところです。
まとめ
黒磯~新白河間は関東地方と東北地方の境目でもあり、生活利用者が少ない区間です。そういったところを青春18きっぷで利用するときに、どうしても不便が出てきてしまうのは仕方のないことです。
普通列車というのは地元の利用者のためにあるものですから、部外者がどうこう言うようなものでもないと考えています。
今回の改正では良くなる部分と悪くなる部分がありますから、状況がどうなるのかは興味深く見守っていきたいと思います。
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