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トンネルは車窓の敵?感動するJRのトンネルランキング

トンネルは車窓の敵?感動するJRのトンネルランキング

あんな

トンネルがあると景色が見えなくてつまらないよね

たかく

そんなことないよ。景色が見えなくても楽しいよ。

トンネルといえば車窓の敵だと思っている方もいるのではないでしょうか。確かに外の景色が見えなくてつまらないと思うのが普通です。

ところがトンネルもおもしろいのです。

トンネルの楽しみ方と、感動するトンネルベスト3をご紹介したいと思います。

トンネルの楽しみ方

トンネルというと、異世界をつなぐものというイメージがあります。入口と出口では全く違う世界になっているような気がします。

「千と千尋の神隠し」という映画でも印象的に描かれています。この映画の最初と最後にトンネルの場面が出てきます。このトンネルは現実世界と異世界をつなぐものとして、そして映画を見ている観客にとっては映画の中と外を分けているものとしても重要な意味を持っています。

異世界が存在するかはともかく、トンネルを挟んで景色がガラッと変わることが多々あります。トンネルが開通する前は文化的交流が乏しかった地域同士だったりするわけで、気候風土などが違って見えるのがおもしろいです。

それから、トンネル通過中は昼間でも外が真っ暗になりますし、轟音に包まれることによって、非日常空間に迷い込んでいるかのような感覚になることがあります。それはまるでドラえもんのタイムマシンの通るトンネルのような世界観を感じてしまいます。

トンネルの印象を特別なものとして感じるためには、トンネルばっかりの路線ではつまらないです。

新幹線ではトンネルに入るのは当たり前のことで、トンネルの外にいる時間のほうが珍しいような新幹線もあります。そういった路線ではトンネルのありがたみというものがありません。

おもしろいのは在来線のトンネル

在来線の長大トンネルはかなり珍しいので、それ自体が貴重です。

在来線は基本的にSLが走っていた時代に建設されたものなので、極力トンネルを掘らないで済むようなルート選択になっています。SLというのは煙を大量に吐き出して走るため、換気の難しい長大トンネルでは窒息事故の危険があります。そのため長大トンネルは最初から電化する必要があったため、全国でも数えるほどしか存在しませんでした。

現在では新しく在来線が作られることはほとんどありませんから、依然と珍しい存在であるのです。

また、トンネルの内部は基本的に一直線であることがほとんどです。

そのため、カーブの多い山岳区間の中でも珍しく高速運転できるのがトンネルの区間というわけです。トンネルの中という轟音が響く中で高速運転をすると、なんとなく楽しくなってきます。

感動するトンネルランキング

それでは、日本全国のトンネルの中でも個人的に感動するトンネルをランキングでご紹介します。

トンネルランキングと言うと長さ順のものをよく見かけますが、これはそういったものとは一線を画します。ここでの選定基準はずばり、感動するかどうかです。

まず、トンネルがわかりやすいかが大事です。トンネルばかりが連続している路線では一つ一つのトンネルの印象が薄まりますし、入口と出口が特定できなければ、通過する前後で景色がどう変化したかの比較が出来ません。

それから、トンネルの迫力を感じるためには単線断面トンネルのほうが面白いです。複線断面トンネルだと騒音が拡散してしまうので、迫力が薄まってしまいます。

第3位 仙山トンネル(仙山線)

  • 奥新川~面白山高原間
  • 全長 5,361m
  • 単線(途中に交換所あり)

仙台と山形という県庁所在地同士を結ぶトンネルですが、これがとんでもない山奥にあるのです。

奥羽山脈の真ん中を横切るため、トンネルの前後は非常に険しい山道になっています。出来る限りトンネルを短くするために、前後の区間でできるだけ高いところに登ろうとしています。

そんな山道の割に、仙山線に乗ってトンネルの数を数えてみると、この仙山トンネルの他にはごく短いトンネルが何箇所かあるだけですから、このトンネルの長さが際立って感じられます。

このトンネルは太平洋側と日本海側を結んでいます。冬になると日本海側の山形側はもちろん雪景色ですが、太平洋側の仙台側も雪が積もっていることが多いので、トンネル前後の風景の変化はあまり感じられません。

それでも仙台から山形へは約1時間しかかからないのですが、都会からとんでもない山奥を通ってふたたび都会へ至るわけです。その目まぐるしさも楽しいポイントです。

個人的には単線トンネルの轟音がなんだか好みですね。

ちなみに、文献によっては「面白山トンネル」と書かれていることもあります。

面白山高原駅

仙山トンネル 山形側(面白山高原駅)

第2位 長崎トンネル(長崎本線)

  • 現川~浦上間
  • 全長 6,173m
  • 単線(途中に交換所あり)

九州内の在来線では一番長いトンネルです。

長崎本線の終点ちかく、最後に長崎の市街地に入るところにこのトンネルはあります。

このトンネルの特筆すべきことは、山岳トンネルにも関わらず、出口側が市街地のどまんなかにあるということです。

長崎の街は、まわりを海と山に囲まれていて、陸路で外から来るときには険しい山を越えてこなければなりません。さらに、平地が少ないので、山のへりまでびっしり市街地が広がっています。その結果、トンネルの出口が市街地の真ん中にあるのです。

入口側は普通に山の中なのに出口は市街地の中にあるわけです。何も知らないで乗っていると大変驚きます。長崎という街が、いかに外界から遮断されたところにあるかを思い知らされるのではないでしょうか。

さらに、この区間は列車密度がそれなりに高い割に単線なので、トンネルの途中ですれ違えるようになっている場所があります。肥前三川ひぜんみかわ信号場という名前がついています。列車によってはトンネルの中で停車して、反対方向の列車の通過を待つという場面も見られます。

現川駅

長崎トンネル 諫早側(現川駅)

第1位 新清水トンネル(上越線)

  • 水上~土樽間(トンネル内に湯檜曽、土合の2駅あり)
  • 全長 13,500m
  • 単線(下り線専用)

関東地方と新潟県を結ぶというだけにとどまらず、太平洋側と日本海側を結ぶもっとも重要なトンネルです。

何と言っても、トンネルの両端で気候が全く違うのが特徴です。真冬に乗ってみると、群馬県側は快晴で、新潟県側は吹雪のことが多いです。本当にトンネル1本隔てただけで、同じ国の同じ季節とは思えないくらい、気候が違うのがわかります。

川端康成の『雪国』という小説でも、「国境の長いトンネルを抜けると雪国であつた」という一節が登場します。トンネル1本くぐっただけで雪国に変わるというのは非常にドラマティックな演出に思えます。

くだんの小説でひかれているトンネルは「清水トンネル」で、現在の上り線に当たります。ここでランキングに入れたいのは下り線の方です。

というのも、上り線では地上にある湯檜曽駅と土合駅が、下り線においてはトンネルの中に設置されているからです。

山岳トンネルの中に駅があるというのはここの他にもいくつか例がありますが、2駅連続で同じトンネル内にあるというのはここだけです。

トンネルの入口に気づかないという心配もありません。水上駅を出て最初のトンネルがこのトンネルですし、なんならトンネルに入った直後に一旦停止してくれます。入り口のすぐのところに湯檜曽駅のホームがありますから。

複線区間ですが、下り線専用なので大部分は単線断面となっていて音が響くところもポイントです。

湯檜曽駅

新清水トンネル 水上側(湯檜曽駅)

まとめ

独断と偏見に基づいたトンネルランキングをお届けしました。青函トンネルや北陸トンネルなど、トンネルの中にはもっとすごいものもありますが、長ければ長いほどすごいということもないと思っています。

今度旅行に出かける際は、今回紹介したトンネルを通ってみてはいかがでしょうか。

地理院地図を見ると、トンネルの名前を調べることができます。
参考 地理院地図地理院地図

JTBの鉄道旅地図帳にはトンネルの名前まで詳しく書いてあります。この地図帳があればトンネルを通るのも楽しくなります。

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