あんな
たかく
新幹線に乗る代わりに、同じ区間を青春18きっぷで旅行する方はかなり多いのではないでしょうか。
でも、新幹線で旅行するときには無用な心配が結構あります。その一つに、ボトルネックになるような難所の存在があります。こういった難所と呼ばれる区間は列車に本数が少なくなっているため、なにかと不便なことが多いです。
こういった新幹線が並行する区間に存在する、在来線列車のボトルネック区間を難易度によるランキングで紹介します。
なお、新幹線が並行していない区間にはもっときつい箇所がいっぱいありますが、この記事では取り上げません。以下の記事もあわせてご覧ください。
特急に乗れないのはこんなにつらい!18きっぷ難所ランキング在来線幹線編もくじ
番外 東海道本線
これから紹介する区間に比べれば、東海道本線には難所といえるような区間は存在しません。ですが、初心者の方で東海道本線に乗る方は多いので、一応触れておきます。
絶対的な本数は日本中の路線の中で比較してもかなり多い方です。とはいえ、18きっぷで旅行する人が大変多いので、すこし本数が少なくなっているだけで混雑がかなり目立ちます。日中でもラッシュ並みに混雑することもあり、はじめての人は面食らうかもしれません。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
【傾向と対策】東京~大阪間の東海道本線を18きっぷで旅行するときの難所第6位 山陽本線 上郡~三石間(船坂峠)
- 新幹線で迂回する場合は相生~岡山間(山陽新幹線)
- 1日21往復(日中1時間おき)
山陽本線で一番本数が少ないのがこの区間です。兵庫県と岡山県の県境の区間なので、日常的な流動は少ないのですが、18きっぷシーズンになると地獄のように混雑することで有名です。
1時間に1本というのは決して少なくない本数ですが、キャパシティーいっぱいいっぱいまで混雑しているので、1度体験してしまったら2度と通りたくないと思ってしまうほどです。とくに、ムーンライトながら号の下りから乗り継げる列車はなるべく乗らないようにした方がいいでしょう。(相生10:30発岡山行)
船坂峠の代替手段
岡山側の区間列車を待つ
峠を越える列車は過度に混雑していますが、峠を越えない列車はガラガラです。このことを知らずに、我慢して峠を越える列車に乗り続けている人が多いので超穴場です。
具体的には、始発駅の相生で座れなくても、和気までの約30分間だけ我慢し、和気~岡山間は和気始発の列車を待って乗ればよいのです。降りて1本待つので、結局30分余計にかかりますが、選択肢として覚えておくと良いでしょう。
赤穂線に迂回
この区間には、少し離れたところを並走するように赤穂線が通じています。
純粋な所要時間として20分余計にかかる上に運転頻度は変わらず1時間おきなので、あまり効果はないように思います。ただ、30分前から並んで山陽本線に乗るくらいだったら、赤穂線に迂回することを検討しても良いでしょう。朝夕には神戸大阪方面からの新快速が赤穂線の播州赤穂まで直通するので、そっちのほうが便利に感じる人もいるかもしれません。
ちなみに、赤穂線のほうが海沿いを通るので、海がよく見えるかと期待するひともいるかも知れませんが、ほとんど見えません。
新幹線ワープ
この区間は新幹線でワープするのも良いと思います。2,160円(特急券乗車券込み)で45分短縮になります。ただし、新幹線も1時間に1本しか相生駅に停車しないので、行程をよく考える必要があります。
姫路~岡山間で新幹線を利用すると3,280円(特急券乗車券込み)かかりますが、のぞみ号が利用できるので便利です。
詳しくは以下の記事も参考にしてください。
難所を攻略!大阪~岡山を18きっぷで 【山陽新幹線】青春18きっぷでワープするときはこの区間に乗れ第5位 東北本線 小牛田~一ノ関間
- 新幹線で迂回する場合は古川~一ノ関間(東北新幹線)
- 1日15往復(日中1時間おき)
東北本線で一番本数の少ない区間なので一応あげておきましたが、これを難所として認識する必要はないと思います。
東北地方に入ってからの東北本線はどの区間も1時間に1~2本程度の運転本数で、特にボトルネックとして認識する区間はありません。混雑についても、程々という感じで、むしろ本数の多い区間のほうが混んでいることが多いです。
小牛田~一ノ関間の代替手段
この区間内を新幹線ワープしようとすると、途中に新幹線単独駅が2駅あり、最短でも仙台から一ノ関まで乗らなくてはいけません。仙台から一ノ関まで新幹線を使う場合は3,560円(特急券乗車券込み)かかります。
東北新幹線は他にも効果的なワープの区間がたくさんあるので、いろいろ検討してみましょう。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
【東北新幹線】青春18きっぷでワープするときはこの区間に乗れ第4位 奥羽本線 村山~新庄間
- 1日13.5往復(日中1~2時間おき)
わりあい本数が多いように思いますが、実際に行程を組んでみると不都合な場面も結構見られます。新庄より先に行こうとすると、どの方面に行こうとしても本数が減るため、新庄で乗り継ぎ待ちが発生することが多くあります。
基本的に乗り継ぎの良いように工夫はされていますが、新幹線接続を第一に考えられているので、普通列車利用者は不便を強いられる場面もあります。
村山~新庄間の代替手段
この区間を新幹線に乗ると、1,440円(特急券乗車券込み)かかります。スピードアップはほぼ見込めませんが、接続の改善により、行程全体で1~2時間の節約になる可能性があります。
ただし、追い越し駅の関係で、もっと長い区間乗る必要があるかもしれません。
第3位 奥羽本線 庭坂~米沢間(板谷峠)
- 新幹線を利用する場合は福島~米沢間(山形新幹線)
- 1日6往復(日中3~5時間おき)
朝2本、昼間1本、夕方1本、夜2本しか運転されません。ここを通るときは心してかからなければなりません。
幸いに、混雑しているところを見たことがありませんので、混雑の心配は無用です。基本的にどの列車もガラガラだと思ってもらって大丈夫です。
ただし、福島~庭坂間は通学列車になっていますので、学生が大勢乗ってくる列車があります。土曜日は昼の列車もそれなりに混雑します。峠を越える前に全員降りてしまうので、福島の時点で混んでいたとしても大丈夫です。
板谷峠の代替手段
新幹線は最低でも1時間に1本は走っていますので、気軽に乗れます。1,530円(特急券乗車券込み)で最大数時間節約できます。
また、福島~山形間を移動する場合は仙台経由で迂回することも可能です。仙台経由で移動すると1時間半余計にかかりますが、板谷峠の普通列車を待っているよりも早く着く場合があります。この場合追加料金は必要ありません。
第2位 上越線 水上~越後中里間(上越国境)
- 新幹線で迂回する場合は高崎~越後湯沢間(上越新幹線)
- 1日5往復(夏季6往復、冬季8往復)
(日中2~3時間おき)
この区間は首都圏に近い割に強敵です。ただし、通勤通学利用がほぼゼロなので、全体的に旅行者向けのダイヤになっているのが幸いなところです。
基本的に18きっぷのシーズンには季節運転の列車があるので、それを含めれば待ち時間は最大でも3時間というところです。
冬季のほうが多いのは沿線のスキー客のためです。
ただ、上りの最終列車が早いので、首都圏方面に帰宅するには少々不便に思う場面もあります。なにせ、夏にはまだ明るい時間に最終列車が出てしまいます。
混雑については、それなりの覚悟が必要です。一番混雑する時期には座れないことが結構あります。ただ、先に紹介した船坂峠や東海道線ほどの混雑があるわけではありません。
上越国境の代替手段
在来線で迂回するルートはありません。
新幹線に乗る場合は高崎から越後湯沢まで乗らなくてはいけないので、3,560円(特急券乗車券込み)と、少々値が張ります。時間短縮効果は少なくとも1時間半はあります。場合によっては数時間の短縮になります。
難所はあるが実用できる!東京~新潟間を18きっぷで第1位 田沢湖線 赤渕~田沢湖間
- 新幹線を利用する場合は雫石~田沢湖間(秋田新幹線)
- 1日4往復(日中最大9時間列車が無い)
国内でも有数の列車の少ない区間です。あまりに普通列車の本数が少ないため、田沢湖線には18きっぷで乗れないものだと思いこんでいたほうが、精神衛生上好ましいかもしれません。
午前中に盛岡~秋田間を移動できるパターンは上り下りとも早朝に1回あるだけです。午後は夕方から夜にかけて下り3回、上り2回チャンスがあります。
田沢湖線の代替手段
新幹線ワープ
田沢湖線全線を通して列車の本数が少ないので、新幹線ワープする場合は盛岡~大曲で乗る必要がある場合がほとんどです。そもそも雫石に停車する新幹線は1日4往復しかありません。
たかく
盛岡から大曲までワープした場合は2,720円(特急券乗車券込み)かかります。
「新幹線Wきっぷ」という2枚つづりの回数券を使えば、1回2,410円で盛岡~大曲間の新幹線に乗れます。一人で往復する場合や、2人で片道移動する場合は大変便利です。
秋田新幹線に立席で安く乗れる「新幹線Wきっぷ」在来線の迂回ルートは豊富
代替経路となる在来線の候補は結構あります。
一番の候補になるのは北上線です。仙台・東京方面と秋田方面を行き来する場合、実は田沢湖線経由よりも北上線経由のほうが距離が短いです。北上線も列車の本数が少ない路線ですが、田沢湖線よりはマシで、下り7本、上り6本あります。ほとんどの場合、田沢湖線を利用する場合と遜色ない所要時間で到達できます。
また、首都圏から秋田方面へ向かう場合は、田沢湖線、北上線、陸羽東線、仙山線、板谷峠(奥羽本線)、というように、奥羽山脈を横切る路線が5本あります。この内どれか一つぐらいはちょうどいい時間に都合のいい列車が見つかるのではないでしょうか。
たかく
最終で秋田→東京を移動するときは板谷峠がちょうどいいです。