【18きっぷ】東海道線で座るための時刻表の読みこなし方

【18きっぷ】東海道線で座るための時刻表の読みこなし方

あんな

青春18きっぷが好きな人はよく時刻表持ち歩いてるけど
東海道本線は列車が次々来るから、別に時刻表なくても乗れるよね?

たかく

いや、東海道本線こそ時刻表が必要だよ。じゃないと座れないかもしれないよ

青春18きっぷといえば東海道本線というほどに、東海道本線を旅行する人は多いです。

東海道本線の旅行は、列車の本数が多いので初心者でも気軽に利用することができます。その反面、混雑に巻き込まれることもあります。1度の旅行では気づきにくいのですが、実は座りやすい列車と座りにくい列車があります。

東海道本線は列車の本数が多いため、座りやすい列車を選んで旅行することも気軽にできます。知っている人だけが座れる列車の見極め方をマスターしましょう。

何はなくとも時刻表をみることから

時刻表-見開き

最近は携帯のアプリで列車の時刻が簡単に調べられるので、紙の時刻表を持ち歩くのはバカバカしいと思ってしまうかもしれません。ですが、こと東海道本線の旅行に関して言うと、時刻表を持っている人だけが座席にありつくことができるのです。

特に、静岡地区は時刻表を持っていない者を惑わすような仕掛けがあります。

注意
これから説明することは、確実に座れることを保証するものではありません。混雑の状況は毎日変わります。あくまで、こうすれば座れる確率が上がるということに過ぎません。

興津、島田のトラップ

熱海~浜松間は途中で乗り換えとなることが多くあります。その際に漫然と乗り換えていては座ることが難しくなります。

例えば、あなたが9時に熱海駅にいるとして、下の時刻表を見てください。9時06分発の島田行(431M)に乗るのは間違いないとして、その列車をどの駅で降りますか?

問題:431M列車はどの駅で降りるべきか?
  1. 興津おきつ
  2. 静岡
  3. 島田
列車番号 431M 753M 433M 755M
熱海 906 937
函南 914 945
三島 919 950
923 950
沼津 929 955
932 957
片浜 937 1001
939 1004
東田子の浦 943 1008
吉原 947 1011
富士 951 1015
953 1016
富士川 956 1019
新蒲原 959 1023
蒲原 1002 1025
由比 1006 1029
興津 1011 1025 1034 1043
清水 1016 1030 1039 1048
草薙 1021 1035 1043 1053
東静岡 1024 1038 1047 1056
静岡 1027 1041 1050 1059
1029 1042 1051 1104
安倍川 1033 1046 1055 1108
用宗 1036 1049 1059 1110
焼津 1042 1055 1104 1116
西焼津 1045 1058 1108 1119
藤枝 1049 1101 1111 1123
六合 1053 1106 1116 1127
島田 1057 1109 1119 1130
金谷 1114 1135
菊川 1121 1143
掛川 1128 1149
愛野 1132 1154
袋井 1136 1157
磐田 1142 1204
豊田町 1145 1207
天竜川 1149 1211
浜松 1153 1215

静岡駅

正解は興津おきつです。

島田駅まで行ったところで、その先に行く列車は11時09分発の浜松行(753M)です。この列車は島田始発ではないので、すでに車内の座席が埋まっている可能性があります。

この753Mは興津から走ってくるので、興津で乗り換えるのが正解です。興津であれば、始発なので座席に座れる確率はかなり高いです。それに、興津始発の列車があることを知らないで島田まで行ってしまう人がいるので、敵が減ります。

それなりに大きな駅で乗り換えたほうが安心だということで、静岡乗り換えをしたくなる人もいるかもしれません。

それも選択肢としてはありですが、始発ではないので座れる確率は興津よりは低くなります。また、大きな駅はその駅から乗ってくる乗客も大勢いるので、その分だけ不利になります。

今の例では下りでしたが、上りのダイヤもこれと同じ状況です。上りの場合は島田から始発に乗るのが正解です。

下りは興津、上りは島田で乗り換えましょう。

一般的に、主要駅以外の駅からの始発列車は座るのが簡単です。

興津-島田-乗り継ぎ

興津駅は一見なにもないけど実はコンビニがある 興津駅は一見なにもないけど実はコンビニがある

列車の順序に注意

時刻表をみるときは注意深くないといけません。途中で追いついたり追いつかれたりということもあります。

例えば、あなたが8時に熱海駅にいるとして、下の時刻表を見てください。8時02分発の静岡行(1421M)に乗るのは間違いないとして、その列車をどの駅で降りますか?

問題:1421M列車はどの駅で降りるべきか?
  1. 三島
  2. 興津おきつ
  3. 静岡
列車番号 1421M 743M 145M 745M
熱海 802
函南 810
三島 814
815 827
沼津 821 834
826 844
片浜 830 848
833 851
東田子の浦 837 855
吉原 841 859
富士 845 903
845 903
富士川 849 907
新蒲原 852 910
蒲原 855 913
由比 859 917
興津 904 854 912 922
清水 909 859 917 926
草薙 913 904 922 931
東静岡 917 908 925 934
静岡 920 912 929 937
921 930 942
安倍川 926 935 946
用宗 928 937 949
焼津 934 943 955
西焼津 937 947 958
藤枝 941 950 1002
六合 945 954 1006
島田 948 958 1009
金谷 953 1014
菊川 1001 1022
掛川 1007 1028
愛野 1012 1033
袋井 1015 1036
磐田 1021 1042
豊田町 1024 1045
天竜川 1028 1049
浜松 1032 1053

興津駅-駅舎

正解は静岡または三島です。

興津で乗り換えると良い、と言ったので興津と思った方もいるかもしれません。この場合、興津では乗り換えられません。

1421Mが興津に着くのは9時04分です。ところが、その後に乗ろうと思っている743Mは8時54分にすでに発車した後です。

時刻表をよく見ればわかると思いますが、743Mは1421Mより先を走り、途中の静岡であとから来る1421Mの到着を待ってから発車しています。つまり、1421Mから743Mに乗り換える場合は、静岡駅でしか乗り換えることができないのです。

このように、途中で追いついたりする場合があるので、走っている順番に時刻表に掲載されているとは限りません。

ところで、静岡駅では乗り換え時間が1分しかありません。このように短時間の乗り継ぎの場合は、乗り継ぎ先の列車がすでに満席のことが多いです。これを避けるために1本見送ることを考えます。

この場合、1本後の列車は興津始発なので、興津で降りてもかまわないと思う人もいるかもしれません。ところが、この列車は島田までしか行きません。島田から先に行く列車は三島始発なので、1本見送るにしても、三島で乗り換えるのがベストです。

興津で乗り換えればいつもうまくいくわけではないこと、列車の順序が入れ替わることがあること、に注意して時刻表を読むようにしましょう。

座れなかった場合の対処

目的の列車に座れなかったときは、我慢して乗るか、1本見送るかのどちらかです。実は、見送るのにもコツがあります。

例えば、あなたが18時37分に着く列車で浜松駅に到着したとして、下の時刻表を見てください。

乗り換えとなる18時38分発の列車(840M)はすでに満席でした。この列車を見送って14分後の列車(842M)を待ちますか?

問題:浜松からどの列車に乗るべきか?
  1. 我慢して840Mに乗る
  2. 1本見送って842Mに乗る
列車番号 840M 842M 1466M
浜松 1838 1851
天竜川 1843 1856
豊田町 1847 1859
磐田 1850 1902
袋井 1857 1908
愛野 1900 1912
掛川 1905 1917
菊川 1911 1923
金谷 1919 1931
島田 1924 1935
六合 1927 1939
藤枝 1931 1943
西焼津 1934 1946
焼津 1938 1949
用宗 1943 1955
安倍川 1946 1958
静岡 1950 2002
2003
東静岡 2006
草薙 2010
清水 2014
興津 2019
由比 2024
蒲原 2028
新蒲原 2031
富士川 2034
富士 2037
2038
吉原 2042
東田子の浦 2046
2050
片浜 2053
沼津 2058
2104
三島 2109
2109
函南 2115
熱海 2123

313系、211系-浜松駅

正解は、「我慢して840Mに乗る」です。

我慢して先に乗っても、1本見送っても静岡から先の列車が結局おなじになってしまうので、1本見送るのが正解だと思った方もいるでしょう。

よく考えてください。浜松で1本見送ったら、静岡でも1分乗り換えです。静岡でも全く同様に、すでに満席になっていることが想像できるでしょう。浜松で見送った場合は浜松~静岡間で座れる代わりに、静岡駅から先で座れないことになります。

一方、840Mで静岡まで先回りしてしまえば、静岡から座るのは比較的かんたんです。

加えて、夕方から夜間にかけての列車というのは基本的に、拠点となる駅から大勢乗ってきて、途中の各駅で順次降りていくという流れになっています。主要駅から帰宅する人が多いのでこのようになります。つまり、始発駅で座れなかったとしても、途中で席があく可能性があるのです。

この場合は、先に840Mに乗ることによって、途中の駅で座席があくかもしれないことを期待しつつ、静岡から先は確実に席を確保できるということになります。

一般的に、不確定要素はなるべく先に処理してしまうほうがうまくいきます。迷ったら先回りです。

まとめ

単に列車を乗り継ぐということでも、いろいろと考えることがあることがわかります。

  • なるべく始発駅から乗る
  • 何も考えずに終点まで行ってはいけない
  • 乗り継ぎ時間が短いときは座れない
  • 条件に甲乙つけがたいときはとりあえず先に進む
  • 時刻表をみるときは列車の順序に注意する

こういったことを意識すれば、格段に快適な旅行ができるようになります。

そして、青春18きっぷ旅行で一番難易度の低い東海道本線で学んだことは、どの路線を乗りこなすにも重要な基礎スキルとなります。

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